馳 友香(はせ・ゆか)
刺繍作家 2004年~
1979年北海道沙流郡平取町二風谷生まれ。幼少から木彫作家である父、尾崎剛氏の作業風景を日常的に見て育つ。伝統的な女の手仕事に惹かれ、二風谷の工芸作家や刺繍作家である母、尾崎直子氏や、関根真紀氏から教えを受けながら刺繍や編み物などのアイヌ工芸品を製作。その傍ら、近年では日常的にアイヌ文化に触れてもらいたいと、「手軽に・身近に」をテーマに雑貨なども手掛ける。
主な作品はチカラカラペやカパラミプといった伝統衣装や、刺繍のタペストリーなど。沙流川流域の文様をふまえた上で、その時の自分の感性のまま、一番きれいだと思う形を文様や色を用いてデザインする。ただ、二風谷アイヌクラフトの商品開発(2021年度)で製作した「RATA」のように一見伝統とは一線を画す作品の場合は、伝統の中で守りたいものと変えられる部分の自身が持つ境界線の中で許容できるラインを守って表現している。二風谷で多くの方に教えていただいた工芸技術を残し伝えることを大切にしている。
2022年には札幌観光バス運行「セタプクサ号」のラッピングデザインを担当。