柴田 幸宏(しばた・ゆきひろ)
アットゥシ織り作家 2021年~
1989年北海道河東郡音更町生まれ。幼い頃に見た書籍でアットゥシ織りを知り、「木の皮からつくる織物」に魅力を感じ、興味を持ち続けていた。滋賀県で料理人をしていた27歳のときに自転車で日本全国を周りたいと思い立ち、各地を巡る中で二風谷を訪れる。当時は本格的に始めるための条件が整わなかったが、滋賀に戻り行きつけのケーキ屋の店主に掛けられた「やりたいことがあるのなら、やってきたら」との声に後押しされ、29歳のときに地域おこし協力隊の制度に応募、3年間務めあげた。アットゥシ織りの技術は、その期間に地域の諸先輩に教わったもので、現在も折に触れて指導を仰ぐ。
主な作品は、アットゥシ織りの生地と、エムシアッと呼ばれる伝統的な刀下げひもの技術を応用した編み物。アットゥシ織りについては、他の人にはない丈夫でがっしりとした作風が特徴。織り上げる際にしっかりと締めて、横糸も太めにつくることで強く傷みづらい生地づくりを心掛けている。現在は、これをテーラーなどに仕立ててもらいジャケットやネクタイにしたり、鹿革と組み合わせたカードケースにしたりと、加工することで新たな魅力を生み出している。他にも、エムシアッの技術を応用してギターやカメラのストラップを製作している。
二風谷民芸組合所属。
「二風谷アイヌクラフト」のコラボ商品開発プロジェクト(2020年、2021年)に参画。
●アイヌ工芸作品コンテスト(公益財団法人アイヌ民族文化財団)
2021年度 奨励賞(一般作品部門)「アットゥシ オヒョウの皮で織った反物」
連絡先:01457-3-7501(平取町アイヌ工芸伝承館)
オンラインショップ https://shop.y-attus.jp
Ainu Crafts pewre(アイヌ クラフツ ペウレ)
〒055-0101 北海道沙流郡平取町二風谷76-6