進藤 千賀子(しんどう・ちかこ)

アットゥ織り・刺繍作家 2024年~ 

1971年北海道沙流郡平取町二風谷生まれ。子どもの頃から父親である故・貝澤福次氏の木彫を見て育ったが、自分で作品を作り始めたのは50歳になる頃。2021年から二風谷工芸館(平取町アイヌ文化情報センター)での勤務をきっかけに、二風谷の工芸作家である関根真紀氏に勧められ、まず刺繍を学んだ。その後、二風谷民芸組合の1カ月の講座や、公益財団法人アイヌ民族文化財団の伝承者育成事業の二風谷アットゥの2年間のカリキュラムにてアットゥ織りを習う。さらには、同民芸組合や同財団の二風谷イタコースを受講、二風谷に伝わる伝統工芸を実技の中でより深く学ぶことで、工芸館での販売スタッフとしての仕事に生かしている。

主な作品は、アットゥ織りの着物、イケマのお守り、小さな着物として仕立てたアットゥに刺繍した額装。特にアットゥを織っている時間が楽しく、まだ始めたばかりなので基本を守りながら黙々と頑張るだけ、と作品づくりに励んでいる。お守りをつくるときは、必ず自分の体調がよく機嫌も良い時に作るようにし、念が入らないように気をつけている。

二風谷工芸館は20の作家名義の作品が並んでおり、時間の許す限り隅々までご覧いただきたい。二風谷の工芸が、これからもずっと受け継がれていくことを願う。

二風谷民芸組合所属。