洲崎 春男(すざき・はるお)

木彫作家 1972年~

1948年大阪府大阪市生まれ。19歳のとき北海道へ移住し、当時北海道ウタリ協会(現 北海道アイヌ協会)副理事であった故・貝澤正氏のもとで働く。木彫作家である貝澤耕一氏のアイヌ文様に感動し、24歳から木彫りを始めた。故・貝澤正氏に師事して木彫りの修業を始め、故・平塚賢智氏や故・貝澤福次氏のもと修行を続けた。

現在は主にイタ(※1)とチポ(針入れ)を製作。特にこれらのアイヌ文様の間に入れるラノカ(ウロコ彫り)の繊細で深い彫りは、作品に強い印象を与える。
イタは自然と人が深く関わりあう暮らしの中から生まれたものと知り、工芸技術だけでなく、アイヌの口承文芸であるユカなども学びながらその精神文化を形にしている。カムイ(神)へ祈りを伝える道具イクパスイ(捧酒箸)とトゥキ(杯)なども製作し、伝統文化の継承に努めている。

若い頃、現在「平取町アイヌ工芸伝承館ウレパ」のある場所の裏手にホタルがいたので、また二風谷にホタルを呼ぶことができればと願っている。

二風谷民芸組合所属、伝統的工芸品「二風谷イタ」つくり手の一人。

※1 イタ 木製の平たい盆

2022年 公益財団法人アイヌ民族文化財団 アイヌ文化奨励賞

●アイヌ民芸品コンクール(社団法人北海道ウタリ協会※)
1986年度 最優秀賞(北海道知事賞)
1987年度 優秀賞
1994年度 特別賞
1995年度 奨励賞
※社団法人北海道ウタリ協会は、2009年に社団法人北海道アイヌ協会に名称変更、社団法人北海道アイヌ協会は、2014年に公益社団法人北海道アイヌ協会に移行

●アイヌ工芸作品コンテスト(公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構※)
2016年度 木工芸の伝統的作品部門 入選「イタ(盆)」

※注 2018年より公益財団法人アイヌ民族文化財団

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